止め(とどめ)を刺す!

こんばんは。6月に入りました。明日3日(水)は東京・経世志塾で講義、明後日4日(木)は仙台で林塾「政治家天命講座」東日本合同講座です。

◆「政経文明総研レポート」第3号から、ちょっとご紹介!
→詳しくは下記をご覧下さい。なお「連載」は1回休みます。

★ご案内~名古屋で大和言葉の合宿講座「日本語48音で姓名判断」

日本語の真髄である大和言葉を基礎から学べ、姓名判断まで出来てしまう決定版の合宿講座です。林が最初から最後まで講義・指導致します。生涯生かせる知恵が身に付く本講座に、是非ともお運び下さいませ。

~魂に響く神代のコトダマ~《名前で分かるあなたの天命》
日時:7月19日(日)13時~20日(月・祝日)13時
神秘の大和言葉。48音の音義。やまとことば姓名判断+相性診断。
会場:料理旅館わたなべ(名古屋市千種区千種)千種駅から徒歩10分
受講料2万5千円(研修費、修了証)、宿泊費1万円(夕食・朝食込み)
米再受講の場合は割引あり。
お問い合せ・お申込み:中日本やまとことば研究会(代表・山本道代さん)
090・9185・3827 sunflowermichi1977@gmail.com

●日記● 平成27年5月30日~6月2日

★☆松下幸之助塾長の前で、机を叩いて怒鳴り、そして号泣…

5月30日(土)、来月の政経倶楽部連合会・東京千葉合同例会の講義準備。内容を進化させ、松下幸之助翁から直に学んだ者として、恥ずかしくない講義をしたい。

◆「文句を言ったらいかん!それでは感謝の心が足らん!」。
そう怒鳴って机をドンと叩いたら、松下幸之助塾長のお体がピョンと浮いた。

その日、松下塾長を囲んで、研修内容から寮生活に至るまで、あれこれ問題が話し合われた。第一期生が入塾して少し経ってからのことだが、その内容は塾長を前にして議論するにはあまりに細かく、話が長々続くうちに情けなくなってきた。

私は、母が松下政経塾見学に来たときの、しみじみ語った言葉を思い出した。
「障子の紙、一枚一枚にも、畳の目、一目(ひとめ)一目にも、松下塾長の思いが込められている。おまえは決して御恩を忘れてはいけない。しっかり学びなさいよ」。

「文句を言ったらいかん!それでは感謝の心が足らん!」というのは、その母の言葉を述べつつ、机を叩きながら発した叫びであった。悲しみがこみ上げてきて、私は号泣した。松下政経塾は昭和の松下村塾と言われていたが、これでは全然違うじゃないかと憤ったのである。

松下塾長は、子供の頃からよく泣く人であった。人生はこうでなければいかんと感動したときなどは、遠慮なく泣かれたとのこと。その松下さんの前で号泣させて貰ったのだから、こんなに幸せなことはない。塾長は、後で随分私のことを話題にして下さったらしい。

この話は36年前のことであり、ずっと忘れていた。同期生が覚えており、少し前に教えてくれたので思い出した次第。

★☆青年~壮年期の蓄積で今がある

5月31日(日)、蒲神明宮参詣。庶務と「士道と学問」第八講の講義準備。内容は「忠恕」「敬恭」「鬼神」。

6月1日(月)、神殿の間お清め。庶務と「士道と学問」第九講の講義準備。内容は「陰陽」「五行」「天地」。

6月2日(火)、理容に行って気分転換。「士道と学問」第九講の講義準備の続き。ならびに明日からの出張準備など。
「士道と学問」講義の基礎は、その多くが18歳から40歳くらいまでに養われた。青年~壮年期の蓄積で今があることを、しみじみと感じる。基盤は出来るだけ若いうちにつくり、中年以降は怠ることなく深化と発展に努めねばならぬ。

◇自分の事になると上手くいかないことが多い…◇

ある幼稚園の先生が「園では子供たちをビシッとまとめられるのに、家では全然ダメ。我が子は全く言うことを聞いてくれない」と嘆いていた。

ある士業のコンサルタントは、他人の起こした会社の指導は出来ても、自分の会社では社員を全然育てられなかった。

ある治療家は、「こうすれば治療院が成功する」という本を沢山書いていたのに、治療院には殆ど患者が来ず、スタッフも定着しなかった。

ある霊感の強い人は、見事なアドバイスで難問を解決させられるのに、自分と家族の事になると全然霊感が働かないとつぶやいていた。

自分に近い相手だと、欲が出て、甘えが起こり、冷静さを欠き、言い過ぎたり、言葉が足りなくなったりする。それで摩擦と対立が生じて、上手くいかなくなるのだ。

そういうことから、良い意味で「自分の家族と思わない」、「俺の会社だという意識を持たない」という姿勢が必要なのではないかと思う。放任で構わない、無責任でいいというのではない。家族や我が社に対して、自分の我が儘を通していい相手や場ではないという達観が欲しいということである。そのへんが見えてくると、家庭でも会社でも、一つの好転のきっかけが掴めるのではあるまいか。

◆◆◆止め(とどめ)を刺す!◆◆◆(総研レポート第3号)

松下幸之助翁は、「止め(とどめ)を刺す」ことの大切さを教えていた。
一生懸命やるのはプロとして当たり前。もう一歩進んで、なぜ止めを刺すところまでやらんのかと。

止めを刺すというのは、「息の根を止めるところまで念入りに刺せ」という激しい意味ばかりではない。武道で言うなら「残心を込めよ」ということだ。剣道なら「面んんん~」と打ち込む際に、その向こうまで氣を貫く。合氣道も、投げた相手が受け身を取るとき、その先までしっかり氣を通す。それが残心という止めであり、それによっていい技になる。

選挙であれば、有権者にどう熱意を伝え、そのハートに止めを刺すかだ。そのために、手の振り方を一段と大きくする、有権者のもとに駆け足で向かう、目から“光線”を出しつつ両手でしっかり握手する、といった快活な動きが必要になる。そういう動きは、若手営業マンに求められる姿勢に通じるものがあるだろう。

先月、林塾の弟子の応援として、経営者が集まる会で講義したところ、最後に質問が出た。佐藤栄作首相は、沖縄返還交渉にあたり、ニクソン大統領との会談前に安岡正篤先生から指導を受けていたというが、一体どういう内容だったのかと。

私はその話を正確には知らなかったので、その場では「調べておきます」としか答えられなかった。事務所に帰って早速調べ、その日の内に下記のような回答を弟子に送った。

「安岡先生は『老子』第三十一章の「戦勝以喪礼処之」をもとに助言された。「戦い勝ちて喪礼を以て之に処る」と読み下すこの文の意味は、「戦争に勝って喜び、尊大に構えているようではいけない。悲しみ深く喪に服す礼法でもって身を処すべきである」というものだ。

老子の思想には、指導者の襟を正させる深い教えがあり、この言葉がニクソン大統領の胸を深く打つことになった。これにより短い予定であった会談が長時間に及び、交渉が着実に進むことになったのである」。

弟子は、この回答を参加者の皆さんに転送した。すると「講義の時に出た質問に対して、ちゃんとフォローしてくれるのはすごい」という感想を多数頂いたとのこと。質問者からは私に電話があり、さらに後日ご本人が直接来所され、野菜ジュースを届けて下さった。自分自身の勉強と弟子の信用のためにしたことだが、一つの止めになったようで嬉しい。

お客様の心が離れるのも、社員の気が緩むのも、原因は全てトップの熱意不足と詰めの甘さにある。止めを刺し、ど真剣に求心力を巻き起こし、自分と会社の目標達成へ向かって「氣と場のエネルギー」を最高潮に高めていこう。

質問1 あなたが普段心掛けている残心は何ですか?
    例:お見送り、お礼メール、葉書
質問2 今日はこれから、お客様に対して、社員に対して、どんな止めを刺しますか?