立志は「徹底」によって大成される

こんばんは。東京と会津で講義し、浜松に戻りました。

◆来週は浜松と広島で講義します。
☆東林志塾(浜松)10月13日(火)午後6時30分~9時00分
綜學講座「士道と学問」第四講 吉田松陰の師、山鹿素行が教える武士の素養

『聖教要録』上
「立教」…教育は国家の基盤。人は教えられて人となる
「読書」…孔子の教えに戻り、読書によって聖人から直に学べ。
会場:21世紀倶楽部(静岡新聞社・静岡放送プレスタワー)
参加費:オブザーバー3000円
電話053・473・5715(事務局・野上孝さん)
→ hm813722@fsinet.or.jp

☆政経倶楽部連合会・広島県支部 一周年記念例会
日時:10月14日(水)18時30分~21時30分(開場18時)
演題:「すべては志から始まる~日本を変え世界を救う経営者の志~」
会場:メルパルク広島
参加費:会員、ビジター5千円 ※懇親会費含む
出席申込:FAX 043・245・6188(本部事務局)
電話082・546・2080(支部長・佐藤克則さん)

◆新著、東洋的達人の研究『念子が養う超人的能力』
「何度も読み返しています」というご感想を多数頂いております。
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●日記● 平成27年10月7日~8日

◆10月7日(水)は、日本的経営の根本道場!経世志塾(長屋貢司代表世話人)で山鹿素行が教えたサムライの素養「士道と学問」の第二講を話す。
会場は湯島天満宮(東京都文京区)参集殿。

「聖人」とは、部分に囚われることなく全体を観、皆を生かしていく人物であり、それには「知至」、則ち知を究め、物の理を掴まねばならないと。
さらに、信念に義を据えるべきことを力説。君子は義を利と心得るが、小人は義を知らず利のみに生きているのである。

林塾から下記4名が参加。
小川義人塾士(6期生、千葉県印西市議)
山口孝弘塾士(7期生、千葉県八街市議)
藤田文武塾士(8期生、株スポーツカンパニージャパン)
高橋浩司塾士補(9期生、神奈川県鎌倉市議)

◆10月8日(木)朝、清水坂下の定宿ホテルを出て、隣に鎮座する妻恋神社・妻恋稲荷(関東総司)にお参りし、神田明神下を通って神田明神に参詣。さらに湯島聖堂の大成殿で孔子に拝礼し、ニコライ堂を遠望して黙礼。

会津に移動し、夜は会津立志セミナー(野口代表)。
「吉田松陰に学ぶ人を育てる極意」の3回目。
野山獄と実家幽囚の間で行われた孟子の講義を元に、最初の志の高さが全てを決めていくことや、志士の心構えについて、これ以上ないと言っていい熱意で述べる。懇親会も盛り上がり、新しい目標が確認された。

●評論・随筆●

◆立志は「徹底」によって大成される◆

いくら立派な志を立てても、まだ足りないことがある。それは「徹底」だ。志の実現へ向かって徹底的に工夫を重ね、知恵を磨かなければ、夢は幻となって萎(しぼ)んでしまう。

徹底は、コツを掴むために必要な心得でもある。コツというものは、一朝一夕には体得されない。回数と時間を掛け、不器用一心に繰り返し続けているうちに、次第に身に付いていくのがコツだ。

この「徹底」を厭(いと)う者が多い。誰だって、早く一人前になりたい、早く成功したいと思う。だが、あまり焦ると、要領のよさだけが身に付いてしまうことになる。

コツと、ここで言う要領は全然違う。コツは繰り返すことで体得される知恵のことであるのに対して、要領は上手く立ち回ろうとすることで働く悪知恵とも言える。その場を取り繕う言い訳、出来もしない事を声高に叫ぶハッタリ、中身の無さをごまかす巧みな言葉。これらは皆、いわゆる要領のよさである。

要領のいい人は、いつも楽をしようとしている。使えるか使えないかで人を選び、得か損かでどちらに行くかを決めている。常に最短距離を選び、近道を探しているのだ。でも、そうするほど迷ってしまい、却って遠回りの人生となっていく。

もっと腹を据えて落ち着こう。大器は若くして志を立て、晩節に至るまで成長を続けるものだ(大器晩成)。

人に喜ばれる仕事がしたい。きちんと仕上げて、もっと良い物を作りたい。
そういう思いの人がコツを身に付けたとき、間違いなく開花結実の人生が導かれているはずである。立志は徹底によって大成されるというわけである(立志大成)。

◆日本は太陽信仰の国◆

太陽信仰を支える司祭者を、大和言葉でヒジリという。ヒは日、ジリは知り(しり)。ヒジリは「日知り」である。日の運行を知り、日の働きを示すことによって、我が国がまとめられてきたことがよく分かる。

漢字ではヒジリを聖にあてている。「聖」の「耳」は普通では聞こえない天や神々の声を聞く耳、「呈」はテイ→セイという音(読み)を表している。

我が国太古の司祭者は、見えない世界の声を聞いては人々を導いていた。
それで漢字の聖が入って来たときに、これをヒジリと訓読みしたのである。
ヒジリは、仏教導入以前の、神代から話されていた大和言葉なのだ。

大和言葉の音の意味で言えば、ヒは日や火のヒでエネルギーを、シリのシは潮・雫・滴る・清水・染みる・湿る・汁などのシで水を意味している。子どもにオシッコをさせるときの「シーシー」という呪文(じゅもん)も同根だ。

また、水は何でも溶かして一つにまとめる働きを持っている。シ音は締める・占める・閉めるとなり、さらにまとめたことを明らかにする、示す・印(しるし)・記す(しるす)となって大和言葉が広がっていった。

そして、まとめ役は「物事の原点や大局」が分かっていなければならないので、よく理解して治めることを、領(し)る・知る・知らす(しるの尊敬語)と言ったのである。

漢字の「知」の説明も加えておけば、知は音(チ)を表す「矢」と、よく話す様子を示す「口」が組み合わさっている。世をまとめて治めるには、よく話し、正しく知らせる説明能力が大事なのだ。そういう人物が知事であり、禅寺の運営を司る役僧も知事と呼ばれている。

日を知り、天や神々の声を聞き、これを正しく国民に知らせる。その第一人者は、言うまでもなくスメラミコト、則ち天皇陛下だ。初代の神武天皇と第十代の崇神天皇は、大変優れたお働きによってハツクニシラススメラミコトと称えられた。歴代の天皇様が日の神であり、日本人にとって太陽信仰は天皇信仰と同義なのである。

◆成果を上げていく組織とは◆

着実に成果を上げていく組織は、理念がしっかりしている。
理念は、考え方や価値観の基本である。

そして、大きな目標を立てている。勇み立ち、ワクワクする目標だ。

その上で、小さな事がきちんと出来ている。約束や時間を守り、仲間に迷惑をかけない風土が形成されているのである。

皆が納得する理念のもと、大きな目標に向かって、小さな事を地道に積み重ねていく。そういう組織でないと、結局成功しない。

特に政治家の集まりは、小さい事を疎かにしていると、声ばかりでかいゴロツキ集団になりかねない。心したいと思う。