特集!参院選の結果に思うこと

こんばんは。神戸と岡山で講義し、19時過ぎに浜松に戻りました。
来週は、名古屋で大和言葉講座の合宿、東京で林塾「政治家天命講座」の全国合同合宿があります。それぞれ基本講義で6時間話します。

●日記● 平成27年7月12日~15日

◆7月12日(火)、浜松・東林志塾(日内地孝夫塾頭)で講義。山鹿素行著『聖教要録』の最終講を話す。若手の参加者が増えてきた。

◆7月14日(木)、神戸栄える会・今啓林会(今井啓介会長)で講義。
「松下幸之助塾長から託されたこと、そのとっておきの話」を演題に話す。冒頭、天皇陛下を尊崇するところに日本人の信仰があるということを述べた。林塾から福丸孝之塾士(1期生、大阪府茨木市議、京大綜學サークル講師)が参加。次回テーマは「広島カープ・黒田投手と武士道」。

◆7月15日(金)、岡山連続講座「江戸日本学」第5回。
日本人の繊細な美意識と、国民の一体観について講義。その元は、第一に「水土」すなわち自然環境の豊かさ、第二に「言葉」すなわち大和言葉を話すによって育まれる「和の感性」、第三に「皇室」すなわち中心が明らかなことによって醸成される上下一体の精神にある。
また、稲作による勤勉さが器用熱心な手作業を生み、自分を確立しようとする意識が、一転して他者との協力関係を構築することについても述べた。

●評論・随筆●

参院選の結果について思うこと(其の一)「維新の健闘!」

与党が勝ったものの、大事な選挙区をいくつも落とした。民進は負けたものの、ところどころで競り勝っている。

「結局、頼れるのは自民しかない」。「自民が嫌だから民進に入れておこう」。そういう消去法の心理が、今回の曖昧さの残る結果を導いたように思う。

その中で維新が健闘した。維新は、大阪の原点に帰って気持ちを引き締めた。焦って数を増やさず、まず強固な基盤を作ろうした。そして勝利したのである。

従来、維新は橋下徹氏の個人商店と揶揄(やゆ)され、氏の勢いが下がれば消える運命にあるとも言われていた。しかし今回、橋下氏が離れていても継続する政党に脱皮した。第3極が次々分裂・消滅する中で、しっかり生き残ったのだ。

自民でも民進でもない第3極を求めている有権者は、相変わらず多いと感じる。おおさか維新は、これから“全国維新”となるそうだから、次の総選挙では多くの期待を集めるのではないか。そこに橋下氏の政界復帰が加われば、相当の躍進が望めそうである。

基盤をまず作り、中心軸を定め、そこから組織を大きくしていく道を選択したこと。一人の人物に頼らないでも存続出来る、継続力のある組織に進化させたことなどは、本当に立派だと思う。

私は超党派の立場におり、特定の政党を支持していない。政党よりも人物が大事という信念を持っている。が今後、維新の動きには注目したい。

参院選の結果について思うこと(其の二)
「真正保守政党は、なぜ伸び悩むのか?」

「日本のこころを大切にする党」や、かつての「次世代の党」など、日本の原点と国柄を大切にする真正保守勢力は、なぜ伸び悩むのか。「日本のこころ」は比例代表で73万4024票を獲得した。あと30数万票あれば、当選者を一人出すことが出来たはずだが届かなかった。

真正保守が伸びない理由は簡明で、少数者をターゲットに据えている点にある。日本を愛する意識の高い有権者、祖国の将来を憂えていられる「心に余裕のある志民」というものは、全体から見れば少ない。「こころ」のターゲットは、ズバリその少数者だった。

残念ながら選挙というものは、それほど高い意識で成り立っている活動ではない。金と権力闘争にまみれた、著しく低い活動であるとも言える。

選挙は勝たねば意味がない。それには、流行を掴んでムードを導き、有権者の「社会への不満」を上手に結集する必要がある。崇高な理念に、現実感を加えなければダメなのだ。

しかも、真正保守は自民党と支持層が重なっていた。重なっていないのは、自分は保守だけれども自民党は嫌いという人だけである。それがターゲットというのでは、票が伸びないのも当然だろう。

それでも、浮つくことなく王道を行く真正保守は立派だと思う。とことん日本主義に立脚した政党があるのは、我が国の政治にとって、とても頼もしいことである。

もう一つ述べておきたいことは、真正保守の弱点が経済政策にあるという点だ。経済と暮らしよりも、国防と教育に重きを置いてしまうのだ。それだと、広範な国民の不満を集めることは困難となる。

そこで、次の経済原理と言われている公益資本(志本)主義や公益経済・公益経営に着目してはどうか。もしも真正保守が、これらを推進するようになれば面白くなる気がする。旧来の膨張資本主義に不満を持っている国民の支持を、幅広く集められる可能性があるからである。

カルピスとヤクルト

昔、カルピスは夏の定番飲料だった。カルピスの瓶を冷蔵庫から出し、コップに原液を注ぎ、水を注いで氷を入れ、かき混ぜてから飲んだ。

「初恋の味カルピス」というキャッチフレーズは大正9年に付けられている。

やがて、森永がコーラスを、不二家もハイカップを出した。が、結局カルピスだけが残った。

ヤクルトも戦前に開発されている。これにも、ライバル商品があった。エルビーや森永マミーだ。現在、ヤクルトが断然勝ち組となっている。

カルピスとヤクルトは、一番古い歴史を持つと同時に、長い間先頭を走ってきた。健康への理念を守りつつ、時代への対応に努めてきたのだ。

あっという間に消えてしまう商品の多い中で、定番となって売れ続けてきた商品には研究価値がある。長く愛される商品やサービスの創造は、公益経営の基本であろう。

さて、のどか乾いたので冷蔵庫を開けたら、孫のヤクルトがあった。
一本失敬して頂くことにしよう。

天皇陛下が退位のご意向をお示しになられる

天皇陛下が退位のご意向をお示しになられたそうです。

皇祖・天照大御神より肇(はじ)まり、人皇初代・神武天皇から連綿として続くのが皇位です。今上天皇で125代目となる皇位には、御位に即かれた陛下でなければ分からない重さがあるものとお察しします。

私たち臣民・国民は、今こそ陛下にご安心頂けるよう、それぞれの天職に励まねばなりません。どうしたら陛下に喜んで頂けるかを第一に考えて、勉強や仕事にいっそう励みましょう。

そうして、この大切な国柄を、窮まることの無いよう次世代に伝えてまいりましょう。

特に政治家の役割が重要です。陛下をお支えする政治家を輔弼(ほひつ)の臣と申します。今、陛下のご心痛を理解しようとする政治家が、いったい何人いるのでしょうか。

私は、一人でも多くの弟子を、輔弼の臣として政界に送り出さねばならないと決意を新たにしました。 頓首再拝

参院選の結果に思うこと(其の三)「共産党は、なぜ躍進したのか?」

理由は、有権者の不満を集めたられたところにある。

失業や貧困こそ、共産党が成長する土壌だ。だらだら続くデフレと広がる格差、勤労環境の悪化、貧困家庭の増加などが、共産党の賛同者を増やしていった。

また、共産党は理想家を巻き込む力を持っている。

平等、人権、平和、環境などに問題意識を持っている有権者は、共産党が主張する理想社会に希望を見出すことになるのだ。

勿論、共産国の実態は全然違う。貧富の差は激しく、人民は圧政に苦しみ、政治は闘争に満ち、自然環境が酷く破壊されている。

しかし、そこまで分かっている人は少ない。たとえ知っていても、そのことと目の前の投票を結び付けられないのだ。人の視野は案外狭く、部分しか見ていない人が予想以上に多いのである。

真正保守は、左翼の何が有権者のハートを捉えているのかについて、もっと研究すべきだ。はじめから毛嫌いしていたら何も学べない。相手を冷静に研究してこそ、こちらも支持層を広げられるのである。