あなたは人に付いて行くのか、それとも内容に付いて行くのか?

こんばんは。今日は二十四節気の「処暑」。
朝晩が、だんだん涼しくなってくる頃です。

【ご案内】26日(金)は神戸、27日(土)は岡山で講義します。
☆今啓林会(神戸)8月26日(金)午後6時半~9時
広島カープ200勝!黒田博樹投手の生き様にみる日本武士道精神
会場:神戸一宮神社 社務所  参加費:ビジター3000円
電話078・242・3399(今啓パール(株)今井啓介さん)

☆岡山セミナー 8月27日(土)午後6時~8時
武士道から学ぶ日本人の生き方~山鹿素行著「聖教要録」総集編~
会場:サン・クリニック アイナリーホール(岡山市中区中井248‐8)
参加費:5000円
申込:電話086・275・9501(月~金 10:00~17:00)

●日記● 平成27年8月15日~23日

◆8月15日(月)、終戦記念日の今日は、自宅事務所近くの蒲神明宮に参詣し、平和塔に合掌礼拝。ヂイヂの行くところ、どこでも付いて来る孫は、厳島神社(境内社)の池に棲む鯉への餌やりに夢中。蒲神明宮は、旧浜松市内で最古とされる神社なり。

◆8月16日(火)~17日(水)、孫を連れて愛知県新城市の湯谷温泉へ。計6回入湯。とても濃い泉質でよく効く。翌朝、旅館の窓から投げる餌を目がけて、トンビの群れがやって来る。生き物の好きな孫は大喜び。旅館を出て、ゆうゆうアリーナのプールで遊ぶ。

◆8月18日(木)、政経倶楽部連合会・名古屋支部例会で講義。演題は「大和言葉の世界観」第八講「クミ(組織)」。前回はミナカ(中心)について話した。ミナカから伸びていくのがタテ。ヨコは、その相互のつながり。タテ・ヨコがしっかりすればクミとなり、その尊さを、古代人はカミと称えたということを解説。活動や会社を「神々しいクミ」に成長させるところにトップの役割があるのだ。中部地方だけでなく、福井、京都、奈良、大阪からもご参加頂き盛況となる。林塾から水野岳男塾士(7期生、前岐阜県各務原市議)が参加。

◆8月20日(土)、父の満85歳の誕生日。実家で両親に手技治療を行う。

◆8月22日(月)~23日(火)、林塾「政治家天命講座」第11期・西日本合同葉月例会で講義。会場は熊本。計6時間、全身全霊で話す。

新しい社会秩序を起こそうという、高い志を持った人物が欲しい。だが、創業期の英傑は、その時代の支配階級からは出にくい。ならば、在野から育てるしかない。在野なら、面白い若者が見つかるはず。そう思って、11年前にはじめたのが林塾「政治家天命講座」である。

今回の演題は、古事記に示された宇宙の生成・地球の成立・人類の使命、並びに安岡教学。人物が育てば、必ず日本は改新されると信じている。

●評論・随筆●

◆あなたは人に付いて行くのか、それとも内容に付いて行くのか?◆

誰かに尽くし、相手の役に立つことが生き甲斐。その人から喜ばれると、最高に嬉しくなる。日本人なら、東洋人なら、そういう感情を何度も抱いたことがあるだろう。

では、誰に付いていけばいいのか。付いて行くといっても、まさに人に付いて行く場合と、その人が取り組んでいる活動や事業の内容に付いて行く場合とがある。実際には、その中間が多くなるが、どちらに重心が掛かっているかは人によって様々だ。

人に付いて行くならば、度の過ぎた目立ちたがり屋は避けたい。自分が一番でないと気が済まない人間の側にいると、先に行くほど苦労が絶えなくなるものだ。

すぐに自分に酔ってしまい、一人で楽しんでしまう輩もダメだ。周囲が見えなくなって、自分を誉め称えてくれる者だけを側に置くようになるだろう。

思い付きで何かを仕掛けてばかりいる人間も、たいてい継続性に乏しい。飽きっぽいから部下やメンバーは長くいられず、ころころ人が入れ替わっていく。

どんな組織も、人の出入りがあるのは当たり前だ。有能だがトラブルの元になっているタイプの人間が、解雇・解任されるのは“組織の日常”と言ってもいい。だが、端から客観的に見て「この人には、ずっといて欲しい」、「あの人がいなくなったら大変困る」という人望のある人から辞めていくようだと、その組織は非常に危ういと見て間違いない。

内容に付いて行く場合だが、その事業や活動に独自性(オリジナル)があるかどうかを見たい。どこかで誰かが全く同じことをやっている内容では、付いて行く意味が半減してしまうからだ。

独自性がある場合、そこの社長なり代表に、求道的で研究者的な雰囲気が漂っているはずだ。中身をもっと本物にしたい、最高品質の内容を創造し、それを社会に提供したいという使命感があるのだ。たとえ全国的な外食チェーン店の店長でも、他店に負けない味や活気を出そうとすれば“差別化”は起こせるものである。

人に付いて行くにしても、内容や中身に付いて行くにしても、何のため・誰のために・なぜ行うのかという「原点」からブレていないことが肝腎である。少なくとも10年間、ブレないで貫いてきた歴史があるかどうかを観察してみよう。

そして、お客様や取引先、地域の人たちを大切にしてきたかどうかもチェックしたい。人間を大事にする組織なら、年輪のように成長してきた実績が認められるはずだ。

なお、(利益を追求する)通常の会社に勤めるなら最初から報酬を受けるのが当然だが、社会奉仕や社会改革が目的の活動に参加する場合、その崇高な目的に尽くせること、自分が必要とされて役立つこと、それらによって生き甲斐を味わえることが、まずは「心の報酬」であるという自覚が欲しい。

一所懸命手伝いながら、いつまでも無報酬で通せと言っているのではない。働きに応じた見返りは、受けられるなら貰ったらいい。でも、それは結果であると。

結局、お金にならなくて廃業となったり、報酬が少なくてスタッフが辞めてしまったりするケースが、非営利的な活動によく見られるので一言申し添えた次第なり。

一番良いのは、現在の自分の生活が自立しており、参加する組織に依存しないで活動に取り掛かれる状態だ。今は金も生き甲斐も全然無い、だから両方直ぐに欲しい。そういう焦りが、たちまち夢破れてしまう元凶である。

◆感動に対する「不感症」くらい、人生をつまらなくさせるものは無い◆

人間には「心の満足」という感覚があって、目標に到達したときの嬉しさや、使命を果たしたときの達成感、あるいは何かの役に立ったときの喜びが、精神作用として存在している。

努力や忍耐の末に得られた感激や、誰かに喜ばれ、それを自分の喜びと感じられたときの嬉しさほど素晴らしいものはない。生まれてきて良かった、生きていて良かったという感動が湧き起こるのだ。

この感覚は、放っておいても味わえるものとは違うと思う。そうすることが素晴らしいことであり、尊いことでもあるという「考え方」を学んでいないと感じに難くなるのではあるまいか。

そうだとすると、感激や嬉しさ、感動に対する勉強不足による「不感症」くらい、人生をつまらなくさせるものは無いということになる。

不感症とならないためにはどうしたいいのか。今述べている通り、それには「考え方」を養うための勉強や学問が必要となる。特に歴史が大事であり、志士や人物、英雄・豪傑の生き様に触れ、自分もそうなりたい、その夢を受け継ぎたいという素志(原点)を、出来るだけ若い魂に植えることが肝腎だ。

幸せは「感じる」ものであり、「感じる力」は「考え方」によって、そのスイッチがオンとなる。そして「考え方」は、教育(言葉)によって養われるというわけである。

◆これでこの世を去るなら、どんな一言を残したいか◆

喋りが巧い。流暢(りゅうちょう)で滑舌(かつぜつ)が滑らか。だが中身が無く、全然つまらない。「なるほど、そうだったのか」などと思えないのだ。

そういう人は、全体の流れ、つまり大局が観えていないのではないか。全体が観えなければ物事の核心を掴めず、ただ表面を撫でるだけとなる。誰からも文句を言われない、どこにでもあるご挨拶となってしまうのである。

不特定多数の人々が相手の挨拶ならまだしも、同志や仲間を前にしての一言の場合、それではあまりにもがっかりする。政治家の語りにそれが多いのは、安全地帯にいようとする習性が原因なのかもしれない。

指導者には、凄みのある、切れ味鋭い言葉が必要だ。当たり障りの無い優しい言葉ばかり出していたら、お互い何も考えなくなってしまう。褒め殺しは、進歩や進化の大敵である。

言葉に中身が無いのは、結局のところ哲学や思想の欠如に他ならない。深く考えないで民主主義が大切だとか、争いは嫌いだから平和がいいとか、目の前を眺めて単に景気が良くなって欲しいとか、その程度で喋っているようでは情けない。要するに軸が無いのである。

余分な言葉で身を飾っていたら、無駄な時間がどんどん過ぎていってしまう。これでこの世を去るなら、どんな一言を残したいか。それくらいの覚悟で、研ぎ澄ましたコトダマを発して頂きたい。

私の一言は、これしかない。「日本のタテイトを何が何でも守れ。共生文明の旗手となって、世界人類を救うのが我が国の役割である。さあ、殻を破れ!日本の役割と自分の使命を結べ。そこに君の天命があることに早く気付くのだ」。

なお、与野党間の口汚い罵り合いは、凄みのある切れ味鋭い言葉とは無縁なり。声は大きくても、批判と揚げ足取りに明け暮れている。部分に囚われ、核心から遠く外れていき、聞く者の冷静な思考力を奪うだけだ。

◆優れた軍師が必要◆

外交戦は既に始まっている。優れた軍師が必要だ。諸葛孔明や司馬仲達級の軍師が現れて欲しい。

少なくとも次の3つが軍師に求められる。1世界情勢の全容を大局的に掴んでいること。一国だけ一地域だけ詳しいというのでは話にならない。全体が観えていてこそ、敵の敵が味方となることが分かってくる。

2相手国の指導者の心理状態を読み取れること。心配は常に内部にある。相手国の内部情勢を観察し、弱みを見極めよ。

3トップの「陰」となり、私心無く職務を遂行出来ること。目立ちたがり屋は軍師に不向きなり。

要するに、戦略家でなければ軍師とは言えない。情報戦や宣伝戦の要所指導も軍師の役割だ。

軍師に向いた人間は必ず存在している。問題は、軍師を使いこなせるだけの「徳器のある人物」が政治家にいるかどうかだ。