膨張資本主義という歪みを正して「公益経済の確立」を!

こんにちは。8月も最終日となりました。日は短くなってきたものの、照りつける太陽の暑さは、まだまだきついです。夏バテに用心しましょう!

◆明日は南信州の伊那谷へ参ります。
☆伊那谷文明維新塾 9月1日(土)
※大雨により中止となった7月の内容を明日行います。

演題:西郷隆盛が心服した男~橋本左内と『啓発録』に学ぶ立志の基本
会場:駒ヶ根駅前アルパ3階
参加費:3000円 懇親会別途2000円
お問い合せ:0265・85・2070(事務局・宮田村議・清水正康さん)

◆林塾関係者の選挙情報です。人物・識見とも、しっかりしています。
☆10月7日(日)告示→14日(日)投開票
今中真之助塾士(11期生)熊本県宇土市議選
☆10月19日(金)告示→28日(日)投開票
先崎温容塾士(6期生)福島県議会補欠選
☆11月11日(日)告示→18日(日)投開票
岩堀研嗣塾士(6期生)千葉県松戸市議選 

●日記● 平成30年8月27日~30日

◆8月27日(月)、神戸・今啓林綜學会(今井啓介会長)で講義。「論語」講座(7)では、人物眼を持った関守が孔子と会って、その凄さを見抜き「このお方こそ、天がこの世に警鐘を鳴らすために遣わされた人物である」と感嘆したエピソードなどを話す。

85年前の封印の書『学術維新原理日本』講話(7)では、「数」は符号概念に過ぎず、西洋哲学が数学的性質を帯びているということと、何でも矛盾・対立で見ようとする西洋思想(弁証法)の問題点について述べる。林塾から、福丸孝之塾士(1期生、大阪府茨木市議、綜學師範代)が参加。

◆8月28日(火)、一般社団法人・公益資本主義推進協議会・大阪支部・全国定例会で90分間講演。演題は「公益資本主義と、その心得7カ条」。合わせて、明治維新以来150年間溜まった「5つの歪み」と、それらを解決するための国是と方針、さらに「新日本創成論」の要点を述べた。100名を超える参加者で、会場は熱気に溢れた!

林塾から下記10名の精鋭が参加。
石川 勝塾士(4期生、大阪府吹田市議、戦略部会長)
畑中政昭塾士(4期生、大阪府高石市議、広報部会長)
坂元大輔塾士(4期生、元衆議院議員)
上田光夫塾士(5期生、大阪府茨木市議、塾頭)
渡辺勝幸塾士(7期生、宮城県議・仙台市若林選挙区)
藤田文武塾士(8期生、 衆院大阪12区で活動中、国是部会長)
小澤 隆塾士(9期生、静岡県沼津市議)
橘秀太郎塾士( 10期生、兵庫県香美町議)
岡本和?塾士( 11期生、京都府議・京都市右京区)
松本博明塾士( 11期生、九州を中心に東アジアで活動中)

◆8月29日(水)、會津聖賢塾(江花圭司代表)主催:会津立志セミナー(第26期)で、今期2回目の講義。演題は「会津人を奮い立たせた中江藤樹の思想と『翁問答』」。

江戸初期の思想家・中江藤樹の教えは、弟子によって全国に伝えられたが、最も盛んとなったのが会津喜多方地方であった。藤樹学を分かり易く、核心を深く、感動的に話すことが出来たと自負している。

その学統を継ぐ人たちは、今も勉強会を続けている。それが「藤の樹会」で、会から役員3名がご参加下さった。

また、会津立志セミナー当初よりご参加の、遠藤久さん、新田義則さん、大竹一永さんらがお越し下さった!

林塾からは、下記3名が参加。
先崎温容塾士(6期生、福島県議・田村市・田村郡)
江花圭司塾士(7期生、福島県喜多方市議)
遠藤貴人塾士補(12期生、福島県鮫川村議)

◆8月30日(木)、先崎塾士と磐梯町の慧日寺を参詣。慧日寺は、関東から東北一円にかけて大きな影響力を持っていた徳一(とくいつ、法相宗の僧)が創建した寺だ。徳一は、最澄と論争して一歩も引けを取らなかったことで知られている。復元製作され、金堂に安置された薬師如来像に、心を込めて拝むことが出来た。会津は、高度に栄えた仏教文化の地でもある。徳一廟に合掌礼拝。

●評論・随筆●

◆国是を考える:その9◆
☆「徳が高くなった」っていうのは、一体どういうことか?

「あの人は随分徳が高くなった」、「まだ徳が低いから役職を任せられない」などというように、日本人は徳という言葉を好んで使う。だが、徳の意味をよく考えて用いている人は、案外少ない気がする。

「徳」の字義は「彳(ぎょうにんべん)」にある。彳は人や物が往来する四辻の左半分を示しており、行くこと、つまり行動を意味している(徳の右半分はチョク→トクという読み)。

徳は行動によって示すマコトであり、行動によって磨かれるのが徳だ。行動が基本であるということは、徳は実行によって答を出していこうとする責任感を示していることになる。

つまり、徳が高くなったというのは、いろいろや経験を積み、与えられた職務をきちんと果たすことによって、責任感や信頼感が備わってきたということに他ならない。

そして、責任感や信頼感が増せば、仲間が付いて来るようになるし、同志も増えてくる。多くの仲間を受け入れる器量や貫目が育ってくるのだ。さらに、厳しさばかりでなく寛容の心がバランスよく加われば、一層包容力が大きくなって徳望は増すばかりとなる。

即ち、徳とは優れた人間性や品格、秀でた人間力のことであり、高徳とは徳性が高まることなのである。

それは、日本人が本来持っていた精神である「お互い様」という支え合いの心、「どうぞお先に」という譲り合いの心、「お陰様で」という感謝の心、「勿体ない」という物を生かす心などに現れていく。

それらの心を取り戻し、国民の徳性が向上することを願う。高徳国家となれば、幸福感が向上し、素直な愛国心が生じ、「国民の絆」が強固に結ばれるはずだ。

また、地方にも徳性の涵養を求めたいと思う。地方には、まだまだ独自の文化力、歴史力、言語力、教育力、技術力、あるいは豊かな自然や風土、人間性などの環境力がある。それらは「地方の徳」と呼べるものだ。それを生かすことで、地方の自立を進め、明治以来の東京一極集中から、自然な脱却を図ろうではないか。

やがて世界中の国々が「国家の徳性」を競い合うようになれば、どれほど素晴らしい世の中になることか。徳が低いままでは、人類は決して幸福になれない。まず日本国を高徳国家のモデルとしよう。そのために、出来ることから始めていけばいい。

◆国是を考える:その10◆
☆膨張資本主義という歪みを正して「公益経済の確立」を!

お金は大切だが、お金が人生の全てではないし、お金さえあれば必ず幸せになれるというわけでもない。大抵(たいてい)の日本人はそのように考えてきたが、資本主義文明が入って来た明治維新以降、次第に拝金主義が蔓延(まんえん)していった。

拝金主義の世の中では、お金で何でも解決できると思う人が増える。どれだけお金を儲けたかで、成功の度合いが計られるようになるのだ。

やがて誰もがお金の為に生きるようになり、その欲望を満たす為、無限に成長し続けなければ維持出来ないという、膨張資本主義の呪縛に填っていくのである。

膨張資本主義は「全体にとってどうなのか」を省みる哲学を持たないまま、地球環境を破壊し続けてきた。その利益至上主義は、仕事に喜びを感じられず、成果を上げても幸福を感じることの出来ない人々を育てていった。経済活動の良し悪しを合理性や効率性に置き、成長の基準を量的拡大と数値の上昇に求め過ぎたと言える。

結局、旧来の資本主義は、その物欲拡大のエネルギーに比べ、公益に叶う目的の崇高さに乏しかった。せっかく素晴らしい企業理念を持っているのに、いつの間にか忘れてしまって不祥事を起こしてしまう会社も多々現れた。

この限界を迎えている旧来型の膨張資本主義に替わって、次の文明を支える経済システムとして期待されてきたのが「公益資本主義」だ。公益とは、世の中全体の利益のことである。個々に私利私欲を満たして終わるのではなく、お互い世のため・人のために働くのが「公益経済」である。

公益経済の基本は次の三点にある。第一は天地自然の働きを生かした循環型経済で、これを「天本主義経済」という。第二は「地域経済生態系」を基盤とする地産・地流・地消経済であり、これを「地本主義経済」という。第三は人が仕合わせになる互恵繁栄経済であり、これを「人本主義経済」という。

お金は人間社会の血液であり、その循環系が経済システムだ。血液が健康に流れ、鬱血も貧血もなく、世の中全体が幸せになるのが、公益資本主義によるところの公益経済である。

文明法則史学から見れば、資本主義は、ここ300年間の資本主義SS(社会秩序)を支えた経済システムであった。当初は、事業意欲のあるところにお金が投資されるという、極めて効果的な仕組みであったが、どんなシステムにも制度疲労と寿命がある。

資本主義は、その膨張をコントロールできないまま、お金の儲かるところにしか、お金が集まらない状況を極めてしまった。この現状は資本主義の限界を如実に示している。また米中の経済戦争は、膨張資本主義の最終段階を象徴していると思う。

今世界は、旧来型の資本主義に替わる新しい経済システムを求めている。それを先駆けてやろうという国是が、「公益経済の確立」なのだ。
→次回に続く