経済システムにも、社会秩序にも、寿命がある

こんばんは。
東京と会津で講義をして、本日午後、浜松に戻りました。
東京では、二日連続して激しい土砂降りに見舞われました。
まさに熱帯地方のスコール。東京の夏は、亜熱帯気候に分類すべきでしょう。

◆明後日から東京4連泊です。
7日(日)は「若手印刷人経営塾」で講義2本とアドバイス。
8日(月)~10日(水)は林塾の夏季合宿講座。
3時間の講義を3日連続で務め、国是議会を開き、塾士認定式を行います。
合宿が終了したら、10日(水)夜に「人間力養成塾」で講義。
甲子園で連投する投手に負けないようがんばります!

☆株式会社 経営者JP・ 株式会社ライフスタイルプロデュース共催
経営者のための「人間力養成塾」本講座・第2期 全6回
詳細は→  http://www.keieisha.jp/seminar……10518.html
8月10日(水)午後7時開始
テーマ:西郷隆盛「逆境を覆す胆力と力量」
天を相手に無私の心で国難を救った大西郷の人物と器量、人間の大きさに迫る。
その大誠意を今に伝える『西郷南洲遺訓』を味わい深く解説。
上に立つ者は、下の者から気の毒と思われるくらいであれ。
政治の基本は、教育と、防衛と、農業にある。
命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。 他

●日記● 平成23年8月3日~4日

★☆前外務大臣の前原誠司氏を講師に迎える

8月3日(水)、東京・経世志塾で講義。二宮尊徳の「報徳思想」の続きを話す。日本人の経営の足腰を鍛える上で、尊徳の教えは大変重要だと思う。

8月4日(木)、政経倶楽部連合会・東京例会に参加してスピーチ。今日のゲスト講師は、今一番総理にしたい人物の筆頭に挙げられている前原誠司氏(松下政経塾8期生)。日本が抱える諸問題解決へのビジョンを具体的に話され、中でも防衛・外交問題に熱が入っていた。

前原氏は、このまま行けば悪くなる一方の日本の現状に対して、何よりも経済成長が国を救う基本だと力説。まず経済力を強くして、日本を再生させようという見解だ。そのためには官民一体の「国家資本主義」が必要で、そうでないと外国に負けてしまうとのこと。確かにその通りだろう。

それから防衛問題では、アメリカとの連携が不可欠である理由として、以下の現実を指摘していた。第一に、情報をアメリカに頼り切っているということ。第二に、日本には「やられたらやり返す」能力が無いということ(米軍にはあるが自衛隊には無い)。第三に、兵器の(心臓部の)技術をアメリカに依存しているということ。

前原氏は、政治家に必須の現実観と全体観を、十二分に持っている。坂本龍馬の「船中八策」のようなビジョンを、きっと彼なら描けるだろう。「船中八策」には、憲法・外交・防衛・経済など、明治新政府に必要なビジョンと政策が殆ど網羅されていた。前原版「新・船中八策」を是非とも練って頂きたい。

経済システムにも、社会秩序にも、寿命がある

さて、ビジョンにも短期~長期の別がある。経済の成長発展は勿論大切なことだが、これまでの「膨張資本主義経済が終焉のときを迎えようとしている」ということも知っておいて欲しい。

資源と市場の奪い合いに明け暮れ、右肩上がりでなければ維持できない状態の世界経済がいつまでも続くわけがない。この先も地球環境を破壊し、動植物の種の消滅をもたらし続けてどうするのか。経済システムにも寿命があり、そろそろ限界の時期に達しつつあるのではないかということだ。

松下幸之助翁は、共産主義経済でも資本主義経済でもない、第三の経済が必要だという意味のことを述べておられた。公益経済や天本主義経済(天地自然の原理を生かした経済原理)、グローカルを基本とする地域経済生態系などの確立が必要となるだろう。

今、米国債の格下げや、デフォルト(債務不履行)が懸念されている。ドルが基軸通貨の地位から転落するという事態も想定しておかねばならない。そうしてアメリカが国力を低下させていけば、国防をアメリカに頼れない日が、いずれやって来るのではあるまいか。

文明法則史学では、早ければ2020年、遅くとも2040年くらいに「現在のアメリカの社会秩序」が「終了点」を迎えるだろうと予想している。如何なる国家(社会秩序)にも寿命があり、ある段階で過渡期(体制の変革期)がやって来るという事実を無視してはならない。

外交・防衛の自立力を整えないまま、アメリカの後ろ盾を失ったら最悪

日本にとっての最悪は、外交・防衛の自立力を整えないまま、アメリカの後ろ盾を失うという事態だ。そうなれば、力の空白につけ込んで、中国やロシアの侵出を受けるばかりとなる。

前原氏は外交の現実を熟知しているから、盲目的にアメリカに追随しようとしているわけではあるまい。事実上アメリカ占領下に置かれ続けている現実を、よく分かった上での論評と思う。

日本が自立力を高めることを前提にした上での意見だが、短期的には日米同盟を基本にしつつも、長期的には中国との連携を深めるべきだろう(韓国や台湾、ロシアなどとも)。それは、東アジアに王道政治を興し、共生文明を創造するためである。

松下翁は「21世紀はアジアの時代である」と予想されて松下政経塾をつくった。その遺志を継いで欲しいと願う。なお、前原氏には、福岡支部や大阪支部でも講義して頂く予定である。

さて例会終了後、会津若松に移動。夜、会津立志セミナーで講義。今日のテーマは「西郷隆盛」。事務局の野口さん、宮森さん、猪野さんらのご尽力で、会場は満席に(定員40名の会場に45名が入場)。

やはり参加者は少ないよりも多い方が、こちらも熱が入る。反応も上々であったようで良かった。