やはり安倍さん一人が出ただけでは、日本は変わらなかった…

こんばんは。明日で8月が終わるというのに、浜松は今日も暑かったです!

◆本号の「評論・随筆」の小見出しです。→内容は下記をご覧ください。
☆やはり安倍さん一人が出ただけでは、日本は変わらなかった…
・国民も足を引っ張り、首相は終始孤独であった
・安倍政権の後を受けられる人物は、一体どんな指導者か
☆日本文化は残る。が、日本国は滅びる?!

◆九月上旬は、名古屋・京都・浜松で講義します!
☆「名古屋綜學院 林ゼミ」第2期・第7回
日時:9月5日(土)午前10時~午後4時
演題:「天下取りの驚くべき知恵と工夫~織田信長と天下布武」豊臣秀吉は、どうして信長後継者となったか?徳川家康は、どうやって「太平の世」を創ったか?
※第二期・年間予定などの詳細とお申込はこちらから↓
https://peraichi.com/landing_p……asougakuin

☆「京都綜學院 林ゼミ」第1期・第7回
日時:9月6日(日)午前10時~午後4時
演題:王陽明と佐藤一斎~知行合一と『大学』三綱領「明徳」「親民」「至善」立志と學問の関係。「世間第一等の人物」と「古今第一等の人物」の違い
詳細はこちら→  https://www.facebook.com/event……057253772/
お問い合せは小笹嘉洋(おざさよしひろ)さんへ ozasa57577@docomo.ne.jp

☆東林志塾(浜松)
日時:9月10日(木)午後6時30分~9時00分
※リアル&オンラインのハイブリッド講座です!
世界と日本の動きを読む~「危機深まる国際情勢 他」
じっくり味わい、人生の骨格を養う「論語」講座(29)担当者を先頭に立たせ、その持てる能力を発揮させよ。その身が正しければ命令しなくても行われる。他
戦前の日本は思想戦に敗れていた!封印の書『学術維新原理日本』講話(29)日本とチャイナ、建国神話や天神信仰にみる違い。日本の主権者とは誰か。他
会場:21世紀倶楽部(静岡新聞社・静岡放送プレスタワー)
参加費:オブザーバー3000円 
電話090・5875・7687(事務局・川岸和花子さん)
FAX0538・38・9944

●評論・随筆●

◆やはり安倍さん一人が出ただけでは、日本は変わらなかった…◆

昨日、安倍晋三首相は病気を理由に辞任を表明(令和2年8月28日)。最長政権となって政治の安定をもたらした第二次安倍政権は、ここに幕を閉じることになった。

思い起こせば8年以上前、民主党政権による政治の混迷を打開するには、もう一度安倍さんに首相になって貰うしかない。だから、あなたも一緒に応援しなさいと呼びかけてくれる人たちがいた。安倍氏の国家観や外交姿勢に共鳴していた私は、勿論その再登板に期待した一人である。

だが、次の理由によって、私は「独自の道」を行くとお答えした。新しい日本の社会秩序(新日本SS)が誕生するのは、もう少し先。そのため、立派な総理大臣が一人出ただけで変われる社会状況(国民の意識レベル)には無い。遠回りであっても、国是や信念が同一の同志的政治集団を育てないことには、日本を改新するうねりにはならないと。

◇国民も足を引っ張り、首相は終始孤独であった◇

安倍首相に、トップの志を命懸けで実現させようとする、真の軍師的側近がいたのだろうか。自民党内に敵がいる中で、首相は終始孤独であったのではないかと思う。

マスコミの報道姿勢を見れば、国民の総代表である首相を敬うという基本姿勢に欠け、礼節に基づく美意識というものが希薄で全く嘆かわしい。国民も足を引っ張った。劇場型の報道やネットに翻弄され、自らの判断で国政を論評出来る英知というものを失っていた。

そうして、安倍首相が実現させたかった、拉致問題や北方領土問題の解決は、その糸口さえ見られないまま頓挫したかに見える。憲法改正は、安倍首相が述懐されたように、世論が十分に盛り上がらなかった(記者会見)のだから、実に無念であったことだろう。

失業率の低下や株高など経済面での一定の成果はあったが、やはり安倍さん一人が出ただけでは、国家的正義を取り戻すというところまでは変えられなかった。

残念ながら国会は、自分の次の選挙を一番心配している小乗的集団だ。小乗とは自分一人が救われるための小さな乗り物のことで、そういう集まりではイザというときに役に立たない。みんな、なかなか動いてくれなかったというのが首相の悩みであったに違いない。

結局、新型コロナウイルス禍という非常事態の発生によって、現状の政治が緊急事態に対応出来る仕組みになっていないということが赤裸々になり、そのストレスで首相の病状が一気に悪化したのではあるまいか。だとすれば、本当に哀れむべきことである。

◇安倍政権の後を受けられる人物は、一体どんな指導者か◇

さて、西暦2020年になって、そろそろ新日本SSを誕生させるべき時代に近付いてきた。松下幸之助翁の悲願の中に「もう一つの保守政党」の樹立があった。旧弊やしがらみに囚われない斬新にして未来創造力の豊かな新勢力が、新日本SS誕生のため、今こそどうしても欲しい。それには、どこまで共通言語を持った同志的勢力を起こせるかだ。

安倍首相は、明確な後継者を育てなかったという。では、安倍政権の後を受けられる人物は、一体どんな指導者か。時代の前提として明らかに違うのが、8年前よりも今のほうが、はるかに危機に陥っているという点である。文明が転換し、遠からず日本史の新たな章が始まるのだから、新首相には一層の器量や統率力が求められる。

チャイナにへつらうだけの人はダメで、女性天皇と別系(女系)天皇の違いすら分からないという政治家も勉強が浅くてダメ。従って、選択肢は極めて少ない。いっそ在野から出てくるなら面白いが、国民の意識がもっと開かれないことにはどうにもならない。(8月29日)

◆日本文化は残る。が、日本国は滅びる?!◆

日本文化を愛好しながら、日本国家には殆ど関心を示さない日本人がいる。

彼らは、愛好する日本文化を守りたいと口にするが、日本国については、特別愛国心と呼べるほどの見識を養っているわけではない。

即ち、趣味や技術としての和文化探究であって、日本の核心を掴んで国士になろうというほどの氣概は無いのだ。

そこで問いたい。貴殿の生き方は、日本文化の一端に関われたら、それでいいという程度のものなのか。

それとも、研鑽している日本文化を基本に、日本国を背負おうという氣迫で取り組んでいることなのか。

今、多くの日本文化が、国内では消滅の可能性が高まっているらしい。盛んな分野は、大抵外国人で維持されているのだ。

これから先、益々外国で日本文化が盛んになるだろう。合わせて、日本文化のソフトは、このままでは外国人が保持するところとなるだろう。

だが、それらは変質した亜流日本文化となっていきかねない。

日本文化的なものは、確かに世界に伝わった。だが、日本国そのものは滅びてしまった、などということにならないよう注意したい。

ある研究者によれば、本来のキリストは民族主義者でもあったが、キリスト教がローマに伝わってから世界宗教となって世界化し、やがてユダヤ民族精神としてのキリストの教えは失われてしまったとのこと。

同様に、世界化し変質した日本文化は残っても、真の日本文化を育む母体としての日本国家は、地球上から永遠に姿を消すことになるのかもしれない。

今、日本文化の伝承を任としている皆さんに呼び掛けたい。

我々は、それぞれの伝統の継承に努力しつつも、合わせてもっと熱く日本国を語っていこうではないか!

今なら、まだ間に合う。あのとき立ち上がるべきだった、などという悔いを決して残してはならない。(8月30日)