年頭所感~やはり志士人物群の育成が急務

平清盛がいなければ、源氏による武士の世は起こらなかった

一体、民主党政権とは何だったのでしょうか。その総括が必要です。そもそも、自民党政権の旧弊から脱するために、政権交代が必要だったはずです。

自民党が引きずってきた明治以来の旧体制や、終戦以来の亡国状態を終わらせるところに、その使命があったと思うのです。ところが民主党は、政権交代してからガタガタでした。政権交代自体が目的化していたため、それの達成後、求心力を失ってあっけなく内部崩壊したわけです。

綜観は、民主党に平氏政権の役割を期待しました。平氏は、公家の世界に入り込むことで、公家の政治を終わらせました。平清盛がいなければ、源氏による武士の世は起こらなかったのです。同様に、民主党が旧体制に入り込み、大暴れして、それを本格的に崩して欲しかったのです。

何事であれ、転換期は二段階で進みます。まず壊す、次に創る、という順序です。

改善や改良程度ならともかく、根本的な変革において、この順序を踏まない例はありません。旧体制を倒してもいないのに、新体制を建てるということは、原理として無いということです。

再登板の自民党に、日本再生が出来るかどうか

とにかく政権が自民党に戻りました。再登板の自民党に、日本再生が出来るでしょうか?日本を再生させられるとすれば、旧体制をどこまで倒すかがカギとなります。

アメリカによる支配から、どう脱するか。実態として日本は、いまだに占領下に置かれているのです。膨張中国を抑えるためには、まだまだアメリカの力が必要です。が、その“有効期限”が迫ってきています。

明治以来の官僚主導・東京一極集中政治をどうするのか。官僚を味方に付けつつ、官僚が持つ既得権益と戦わなければなりません。

膨張資本主義から公益資本主義へ、どう移行させていくのか。国際競争力の確保と、地域経済生態系の再生。どちらも重要です。

その他、様々な旧体制の温床から、脱皮することが出来るかどうか。実のところ、保守を名乗りながら、日本の伝統的基盤を破壊してきたのが自民党の歴史でした。利益誘導と利害調整に明け暮れる、かつての自民党政治に戻したのでは何にもなりません。

それから、公明党の理念と自民党の理念は根本的に違うはずですが、公明党とはいつ決別するつもりなのでしょうか。個々の政策で協力し合うのならともかく、理念が違う者同士で選挙協力までするというのは、素直に考えておかしいです。この問題は、中選挙区制に戻すことで、自ずと解消されるとは思いますが。

自民党に支持が戻ったとは言えない

結局、これまで通りの自民党でいる限り、新日本SS(ソーシャルシステム)のa点(誕生点)は起こせない。綜観は、そのように見ております。

昨年末の総選挙で自民党が大勝しましたが、これは選挙の仕組みによる結果です。小選挙区における自民党の得票率は、43,01%に留まりました。

比例区になると自民党の得票率は27,62%であり、大敗した前回の26,73%とほぼ同じです。

投票率も59,32%と戦後最低でした。結局、小選挙区で自民党に投票した人は有権者全体の25,51%、比例区に投票した人は同じく16,38%に過ぎなかったということです。

これで果たして、支持が自民党に戻ったと言えるのかどうか。国民が民主党に絶望し、第3極の準備が整わないタイミングの選挙となったことで、消去法的に自民党しかなかったというのが実際でしょう。

次は、第3極を中心とする政権への移行となる

数年経って、また自民党がダメな場合、もう一度民主党に政権が戻るでしょうか。恐らく、それはもう無いだろうと思います。次は、第3極を中心とする政権への移行になると予想します。

その際、今までのような急場しのぎの寄せ集めではダメです。新政府を誕生させられるだけの、強固な求心力を持った勢力が中心に立っていなければなりません。

その新勢力に、自民や民主からも、優秀な人材が集まってくるはずです。その求心力となる志士人物群の育成が、今成すべき急務であります。

※【付記】
「2030年、アメリカの覇権終幕」。
これは、米国家情報会議がまとめた「世界情勢予測報告書」の結論だそうです。中国やインドが台頭し、多極化が進むことで、世界指導力を失うという見解です。(平成24年12月12日付読売新聞)文明法則史学の予測の通り世界が動いています。アメリカからの自立を国家ビジョンとして、政治を進めていかねばなりません。