沖縄訪問記・前編「沖縄は日本なのか中国なのか…」

沖縄は、これからの日本の雛形だ

4月13日(水)、沖縄で初の講演。
テーマは「3つの転換期に直面する日本~この10年が正念場」。

転換期の第一は、今が「東西文明の転換期」で、これから「共生文明の創造」へ向かうことになることを話した。

第二は「経済の転換期」で、無限に膨張する物欲&拝金資本主義が終焉し、「公益経済の確立」が始まるということ。第三は「日本史の転換期」で、2020年頃までの「正念場の10年」を経て、「高徳国家の建設」に向かうターニング・ポイントに位置するということを述べた。

沖縄は、これからの日本の雛形(ひながた)ではないかと思う。王朝時代の沖縄は、中国の册封を受けていた。琉球王であることを中国に認めて貰っていたのだ。徳川時代には薩摩の侵出を受け、その支配下にあった。そして大東亜戦争後は、アメリカ占領下に置かれたのである。

大国と本土との関係に苦労しながら、生き筋をつくってきたのが沖縄の歴史と言えよう。今後の日本は、アメリカの国力の低下と中国の膨張に挟まれながら生き筋を見出していかねばならないのだから、琉球史に学ぶべきことが多いはずである。

沖縄には古い日本語が残っている

沖縄は日本なのか中国なのか、という問い掛けがある。王朝時代の政治の中枢であった首里城を訪ねると、その様式は北京の紫禁城に似ていて中国の宮殿そのものであり、日本の城郭とは全く異質であることが分かる。長く中国の影響を受けた琉球の文化は、確かに「ここは中華文化圏に属す地域である」と認識させるに十分なものがある。

しかし綜観は、沖縄は日本に属すのが自然と考えている。それは、言語が共通しているからだ。沖縄には、縄文語や原日本語、あるいは万葉語と呼んでいい古い言語、大和言葉が残っている。民族や共同体のアイデンティティの一番の基本は、やはり言語にあるのだから、沖縄は日本と一体であると言いたいのだ。

古い日本語が残っていれば、日本の原点にあたる思想や信仰が、今も脈々として生き続けていることになる。縄文神道とでもいうべき天地自然や先祖への祈り、弥生時代以前の海洋文明のダイナミズム。それらが今も息づいている以上、沖縄は地理的に日本の西南端であるが、基底文化においては日本の中心であると表現しても、決しておかしくはないだろう。

人類が地球共生文明に帰るとき、きっと沖縄が重要になると予想する。世界共生の「祈りの島」になるはずだ。

沖縄から総理大臣を出そう

講演の中で綜観は、沖縄から初の総理大臣を出そうではないかと提案した。日本の西南端という固定観念を捨て、日本の再生・創生をリードすべく、時代の先端を行って欲しいと訴えたのである。

沖縄から初の総理大臣が出れば、東京一極集中を打破することにつながるだろう。明治維新以来、140年以上も続けてきた東京一極集中を転換させるには、関東以外に遷都し、道州制を敷くことが有効だが、沖縄から総理を出すことも大きなインパクトになると思う。

沖縄県民の心配に、中国の膨張がある。沖縄から総理大臣が誕生すれば、沖縄の知名度を世界的に高めることになり、日本のトップを生んだ島であるという事実が、沖縄を侵略させないための抑止力ともなるのではあるまいか。
(後編は次号)