No.98 残留している低念子が、お化けや幽霊の元

◇古戦場で感じてしまう恐怖や無念◇

著者がまだ20代後半の頃の話ですが、林事務所に出入りしている青年の中に、H君という霊的能力者がいました。H君が言うには、古戦場などを歩くと、武士の叫び声や馬の嘶き(いななき)、武器のぶつかる音が聞こえてくるとのこと。当然のことながら、それらは決して気分のいいものではなく、命を落とした者たちの恐怖や無念が伝わってきて、気持ちが落ち込んでしまうとのことでした。

戦いのあった所や事故で人が死んだ現場などには、ここで殺されたくないという恐怖心や、まだ死にたくないという無念の思いが残されます。その強い思いが念子となって、その場所に残留する。それを、H君のような霊感のある人が、敏感に感じ取ってしまう。それが、お化けを見たとか幽霊が出たとかいう現象なのだと思われます。

こういう念子は、低念子やマイナス念子と呼ぶべきものです。強い恐れや悲しみ、激しい怒りや妬み、レベルの低い闘争心などが、その元になります。

低念子やマイナス念子があるからには、高念子やプラス念子もあります。高い志や夢、利他心や祖国愛、家族や同志を思う心などが、その元になるものです。

◇考え方や生き方を変えれば、いくらでも未来は好転する◇

霊的な現象などと言うと、一般に興味本位な話として伝えられるか、迷信扱いされるかのどちらかです。人を恐れさせる目的で語られることも多く、世間から無視されてしまうのも然り(しかり、その通りという意味)です。

では、神霊や霊魂について老子は何と述べていたかと言うと、これを否定していませんでした。否定はしていないのですが、でも囚われてはならないと注意しました。神霊は在るが、その現象に振り回されてはならないと。

「(無為自然の)道に従って天下に臨めば、鬼神は祟らなくなる」。「鬼神の威力が失われたわけではないのだが、人を傷付けなくなるのだ」から心配するなという言葉がそれです。「鬼神の威力」とは、神霊の働きや現象のことです。それが失われることはないが、自然体でいれば傷付けられなくなるのだから、決して恐れないようにと勇気付けてくれたのです。

H君の話でしたが、時々未来に起こる事を言い当てていました。あるとき「間もなく林さんの嫁になる人が来るよ」と言い、その女性の容姿を細かく説明してくれます。数ヶ月して、本当に説明に違わない女性が現れ、予告通り筆者は結婚したのでした。

彼の未来予告(予言)は、当たらないこともありました。予言といっても「今のままだとこうなる」ということを言っていたのであって、条件が変われば未来は違ってくるはずです。考え方や生き方を変えれば、天から頂いた持ち分である天分は変わらないとしても、それを生かすことで、いくらでも未来は好転出来るというわけです。(続く)