No.102 言葉と香りは日本文化の基本

◇マイ神社を持とう◇

身近で行える「低念子を受けないですむ方法」の続きです。
お勧めしたいのが、既に述べている神社参拝です。
神社は神様が住む場所ですから、基本的に「土地が持っている力」の高い所に建てられています。鬱蒼とした鎮守の森もあり、場のエネルギーがとても充実しているのです。

筆者の仕事は出張が基本ですが、講義会場が神社の参集殿や社務所であることも多く、定期的に参拝する神社が数社あります。いわばマイ神社です。日常の動きの中で、そのままお参り出来る神社があるというのは、清々しくて本当に有り難いことです。

神社は、我が家や会社の中に置くことも可能です。それが「神棚」です。
神棚にも大きな浄化力がありますから、お祭りして心を込めて拝みましょう。

また、五感に触れるものを楽しむことも、意識レベルを上げる効果があります。素晴らしい景色を視、落ち着く音や心洗われる音を聴き、爽やかな香りを嗅ぎ、美味しいものを味わい、心地良くて癒されるものに触れることによって、人間は幸せな気分になってまいります。

◇香道があるように、日本人の嗅覚は大変鋭敏◇

五感の一つ、嗅覚で述べれば、自分に合った良い香りを楽しむことが、高念子レベルに波長を合わせる上で有効になります。大和言葉では、ニホヒ(匂い)、カホリ(香り)、カグ(嗅ぐ)などが、嗅覚に関わる表現です。

ニホヒ(匂い)のニは芳醇(賑やか、煮る)、ホは秀でる様子(稲穂、ほむら(炎)、誉む)。ヒは、エネルギーや氣にあたる根源的な力(日、火、たましひ)を表します。即ちニホヒは、醸成されて出てくる優れた香気のことです。

カホリ(香り)のカは、奥深くてはっきりせず疑問な状態(陰、微か、霞、空)。ホは秀でる様子、リは動き(ラ行音は語尾に付いて変化・活動を示す)を表します。即ちカホリは、目には見えないが、こちらに伝わってくる妙(たえ)なる動き(臭気の発現)のことです。

それから、カグ(嗅ぐ)のカは疑問、グは結合を表すク(括る、組む、国)の濁音で、強く受け止める様子を表します。即ちカグは、はっきりしないものを、しっかりと受け止める動作のことです。神社参拝の際に森の香りをカグと、癒しに大変優れた効果がありますね。

香道があるように、日本人の嗅覚は大変鋭敏です。香席(香道の席)では、古典や和歌を題材に香りを表現します。和歌は大和言葉で詠むのですから、言葉と香りは日本文化の基本でした。

日本人は言葉と感覚(嗅覚などの五感)によって気持ちを高貴に保ち、生活の中で高念子を受け入れてきたのです。今は昔の、携帯もスマホも無かった頃の話ですが、頂いた手紙に淡い香りが添えられていたりすると、しみじみと相手の奥ゆかしさを感じたものです。(続く)