No.108 松下幸之助翁が祭っていた神様

◇宇宙の最初に意志があった◇

さて、一段と飛躍した話になりますが、筆者は宇宙全体が念子の集合体なのではないかと思っています。

宇宙を物質が広がったものと見るか、精神が及んだものと観るか。唯物論と唯心論の論争につながるこの問いは、将来の科学が究めねばならない重要テーマです。

今日の研究によれば、我々の宇宙は、138億年前に爆発的な広がりを起こしました。気の遠くなるような昔のことですが、この138億年という長さを以てしても、生命体の誕生を説明するには短すぎるのだそうです。最も単純な生命体であっても、偶然の組み合わせで誕生するには、時間が全然足りないのです。

では、なぜ生命体が誕生したのか。研究者らの結論は、「最初に意志があった」ということになるようです。神や仏と呼んでもいい宇宙の意志、サムシング・グレートです。

生成発展しようという宇宙の意志、発展の先に生命体を誕生させようとする根源的プログラムが最初にあったと。そうでも考えない限り、生命の誕生は説明不可能というわけです。

◇宇宙念子を受けて、松下政経塾は開塾された!?◇

そういうことになりますと、宇宙の広がりは宇宙意志の広がりということになります。通常の宇宙論では、エネルギーや物質が広がったのが宇宙であるとか、時間・空間が広がったのが宇宙の姿であるなどと説明します。が、もっと深く捉えると、意志や精神が広がったのが大宇宙であると。

物質やエネルギーの広がり、時空の広がりという解釈は、当然のことながら(それはそれで)正しいのです。でも、それは半面の事実であって、そこに精神の広がりという解釈を加えないと、宇宙の全容は掴めないまま終わってしまうということです。

宇宙には根源的意志があります。その根源から宇宙念子が放射され、猛烈な勢いで精神エネルギーが伸び広がります。そして、その宇宙念子の届いたところまで時間が刻まれ、空間が存在することになったのです。それが、宇宙の真実ではないかと思う次第です。

筆者の師匠である松下幸之助翁は、常に大宇宙の中心を意識され、それを「根源様」と呼んで祭られていました。大宇宙の根源と一つになり、無私無欲となった状態で大事な決断を下そうとされたのです。きっと松下政経塾も、根源様の宇宙念子を受けて、設立されたものと想像します。

◇合気道の開祖・植芝盛平の開眼◇

達人の中に、宇宙との一体感を語る人がいます。合気道の開祖・植芝盛平もそうでした。盛平はあるとき、剣道教士の海軍将校と試合をしました。

相手は木剣、盛平は素手です。将校は一所懸命木刀を打ち込むのですが、盛平は難なくかわしてしまいます。相手が斬ってくるよりも一瞬早く、白い光がパッと閃き、それを避けていれば大丈夫であったのだそうです。

その試合の後、大地から黄金の氣が噴き上がり、体が黄金に包まれる神秘的体験をします。それ以来、宇宙が創造された意味や、神の心が、はっきり理解出来るようになったと伝えられています。黄金の氣は、まさに宇宙念子のことだろうと思います。

合気道に敵はいないし、相手を倒すために錬磨するのでもない。宇宙の心は愛であり、宇宙と一つになることが真の武道である。そういう開眼に至られたのでした。(続く)