No.38 闘争は滅亡への道、勝っても滅びてしまう

闘争は滅亡への道です。赤色が闘争によって、すべてを赤色にすれば、そのときが赤色の滅びるときです。青色が闘争によって、すべてを青色にしたときも、青色が滅びるときとなります。ある党が絶対的な大勝利を収めれば、そのときがその党の終わるときとなります。

昔、樺太(からふと)のあるところに、毛虫が異常発生したことがありました。
松の葉が被害を受け、なんとかして退治しようとしましたが全然だめでした。

やがて毛虫はもっと繁殖(はんしょく)し、とうとう全山の松の木を食べ尽くしてしまいました。そうしたら、毛虫は自滅してしまったのです。

ここに大切な原理があります。闘争に一人勝ちして全部をおおってしまえば、最後は自分も滅びるのです。闘いに負ければ滅びます。でも、勝ったとしても滅びるのです。そのことを、よく知っておかねばなりません。

だから、栄えるには、仲良く親和融合(しんわゆうごう、親しみ和して融け合うこと)することが、どうしても必要です。協力して明るい社会を建設するためには、光りの原理によって、それぞれの特色を尊重し合わねばならないのです。

これを家庭に置き換えてみます。7人の家族なら、7人全員の年齢が違い、学力にも特性にも違いがあるでしょう。考え方や感じ方も異なるし、好む事も同じではありません。体格や健康だって、いっしょではないはずです。一家の中には、若い人も、年老いた人もいます。男も女もおり、本当に7人7様です。

この状態で、それぞれが自分の意見のみを通し、私利私欲を満たそうとすれば、激しいぶつかり合いとなって、和合することはまったく不可能となります。

しかし、お互いに相手の特徴を認めて助け合えば、そこに必ず光りが現れ、明るくなって温かい熱が生じ、生命力が生まれて、その一家は繁栄することになります。よほど問題がある場合は別として、たいていの場合は親和融合でうまくいくはずです。

こうして、光りの原理によって従う家庭は栄え、反する家庭は滅びていきます。
経営者と労働者の問題や、地主と小作(地主から土地を借り、小作料を支払って耕作する農民のこと)の問題も、すべて光りの原則によって支配されています。
よほど悪徳な経営者や強欲な地主は別にして、経営者を追放すれば必ず労働者が幸せになれるわけではありませんし、地主を倒せば、それだけで農業が上手くいくというのでもありません。

もしも我々が、どんなとき、どんな場合にも、会得した光りの原理を生かすならば、自(おの)ずと人の上に立ち、全体を親和融合させ、個々の才能を十分に発揮させられるようになります。そして、すべての幸福を増進(ぞうしん)させることができるはずです。

林英臣の補足:「ある党が絶対的な大勝利を収めれば、そのときがその党の終わるときとなる」ということの理由は、内部に分裂が起こり、中から腐っていくところにあります。敵が外にいる間は団結できるのですが、敵がいなくなった途端(とたん)、内部に闘争が生じてしまい、壊れていくのです。どんな分野の組織にも起こり得ることです。(続く)