No.52 中心の確立は自然の法則であり、国家が成り立つ根本

中心を確立(かくりつ、しっかり立つこと)させることは、自然の法則(ほうそく、きまりや原則)です。会社であれ、学校であれ、家庭であれ、自分自身であれ、その存在を成り立たせ、成長・繁栄させる根本が中心の確立にあります。

だから我々は、この自然の法則をよく守って、大きな事でも小さな事でも、その中心を確立させるよう努めなければなりません。

そして、中心を確立させる思想は、国家の大中心に一切を結ぼうという精神を生みます。その精神を献帰(けんき)といいます。献帰は捧げ奉る(ささげたてまつる)という意味で、自分を含めたあらゆるものを、恭(うやうや)しく中心に捧げ、それによって感激する精神を表します。

小さなものに献帰する者は、大きなものにも献帰します。小さな事に反逆(はんぎゃく、反対し逆らうこと)する者は、大きな事にも反逆します。

中心の確立は、この献帰の精神によってのみ得られます。それを忠孝(ちゅうこう)の精神といいます。我が国の建国の精神が忠孝を基にしていることは、ご御神勅(ごしんちょく)にも、疑う余地(よち)のないくらい明示されています。

そのご神勅は、すでに述べでおりますが、もう一度振り返っておきます。天照大御神は、この世に平和を建設しようという方針をお立てになり、大御神の孫にあたるニニギの尊(みこと)を高天原から降(くだ)らせました。そのとき天照大御神は、次のようなご神勅(しんちょく、神様のお言葉)を出されました。これを天壌無窮(てんじょうむきゅう)の神勅といいます。天壌は天地(あめつち)、無窮は終わりのないことです。

「葦(あし、水辺に生える草)が生い茂り、生き生きした稲穂(いなほ)が永遠に実る国こそ、私の子孫が王となる地です。我が孫よ、行って治めなさい。さあ行きなさい。天皇(てんのう)の位が受け継がれて栄えることは、天地と一緒で終わることがありません。」

こうして、天照大御神の子孫によって、日本の国が治められることになりました。我が国をまとめる中心が明らかにされたのです。このご神勅に、中心を尊ぶ「忠」の精神と、親先祖を大切にする「孝」の精神の原点が、ともに示されています。

我が国の中心主義は、まさに自然の法則であり、天地の大道です。そういうことから、大日本主義は、国家の大中心に対する反逆を認めていないわけです。
(続く)