No.66 君主を重んじることは時代遅れではない

第7章 君本主義(くんぽんしゅぎ、君主の本に国家がまとまるあり方)

世の中の多くの人々は、物事をまちがって理解したり、曲がった理解をしたりしています。人に対しても、物に対しても、思想に対しても、言葉や行動に対しても、どんなことに対しても誤解(ごかい)があります。

貧富の差をなくそう、そのために物の個人所有を制限(せいげん)しよう、そして身分(みぶん)や地位の差をなくそうという考え方に立った思想に、社会主義や共産主義があります。これに喜んで賛成したり、恐れて反対したりするのは、どちらも誤解や曲解(きょっかい、曲がった理解)です。

前章で述べた民本主義を「私のために何でもしてもらえるらしい」と勘(かん)違いし、自己中心的に受け止めてしまうのも同様(どうよう)です。そういう誤解の原因は、いずれもその本質を極(きわ)めないで、部分の観察(かんさつ)に止まっていたり、表面的に浅く掴(つか)んだりしているところにあります。

これから述べる君本主義にも、「けしからん、君主を重んじるなんて、とんでもない時代遅れなあり方だ」という誤解があります。その誤解や曲解を解(と)いて、君本主義こそ大日本主義であり天地自然の大道(だいどう)であるということを、正しく理解しなければなりません。

人には立ち位置というものがあります。日本に生まれ日本に生きているという事実をまず認め、立ち位置を日本に置き、日本国が持っている使命に従って生きていくのが大日本主義です。日本の原点(げんてん、大本)と自分の原点に重ね合わせる生き方が大切です。

1 中心献帰(ちゅうしんけんき)

太陽系の中心は太陽であり、国家の中心は君主です。秋冬を迎えて太陽が低くなれば、樹木は落葉して発育を遅くし、春夏となって太陽が高くなれば、枝は伸び葉が茂って生々発育(せいせいはついく、どんどん生じて育つこと)します。

そうして、一切(いっさい)の生物は、太陽の恵みによって生きています。中心に位置する太陽に、すべてを委ねて(ゆだねて、信じてまかせること)いるのです。ありのままに表現すれば、一切が太陽のものとも言えます。それは、天地自然の真実なのです。

我が国は、この天地自然の法則(ほうそく)によって肇(はじ)まった国ですから、国民の思想も「中心を尊ぶ思想」となり、日本国が開かれて以来、国民は一協力して国家の中心である皇室を仰ぎ見てきました。日本人の宗家(そうけ、大本家)である皇室に献帰(けんき、捧げ奉ること)してきたのです。(続く)