No.82 あるフランス人の見方~日本の栄光は、これから先にある!

フランス人のポール・リシャール氏が、次のように言われました。

「どの国よりも優れていて、栄誉(えいよ、輝かしい誉れ)ある日本国民の皆さん。どうか、すでに与えられている栄誉を自慢するのではなく、あなたの国に元々(もともと)備わっている使命を誇ってください。

もしも日本の偉大な使命を示そうとしないのであれば、これまでの多くの立派な栄誉は、いったい何のためだったのでしょうか。また、過去に受けた一切の祝福や、現在持っている多くの希望は、いったい何のためにあったのでしょうか。

それらは、日本国の使命によってこそ正当化(せいとうか、当然そうだと認められるようになること)されるはずです。

誰も想像(そうぞう、心にイメージすること)できないくらい遠い昔より、一本にずっと続いて今日(こんにち)に至っているのが日本の国です。あなたの国の深いところに対して静かに思いを及ぼしますと、日本が将来の世界の入り口に立っているということがよく分かります。

どうか過去を誇りませんように。現在も誇りませんように。ただ将来のみを誇るべきです。

過去に栄光の時代があった国の中には、その栄光の重さに耐えられなくなって衰えていった国があります。でも、あなたの国の栄光は、これから先にあります。どうか万国(ばんこく、たくさんの国々)の前に、将来の栄光を輝かせてください。

天は平和を求めています。その意志(いし)は一日も休むことなく、平和なときも、戦争のときも、尊い四海一体(しかいいったい、世界が一つにまとまること)の大業(たいぎょう、最も重要な大きな仕事)に向かいつつあります。

この大業を、最高に担うのが日本の国です。そのことを、よく自覚している日本の皆さん、どうか天から授けられた世界平和の国是(こくぜ、国の目標)を、しっかりと受け止めてください。そして、人類に自由を与え、その上で世界を統一してください。」

このフランス人の言葉は、我が国体と我が民族の優秀さを、白人が認めた証拠(しょうこ、そうであることのあかし)でしょう。日本と日本人の使命を誉(ほ)め称(たた)えてくれたのです。

林英臣の補足:ポール・リシャール氏(1874~1964)は、キリスト教の牧師であり詩人でもあります。西欧の物質文明に行き詰まりを感じたリシャール氏は、世界を救うためには東洋精神に学ばねばならないと考えました。そこでアジアを旅行し、大正5年(1916)に来日。日本には、約4年間滞在されました。

その間、日本は第一次世界大戦後のパリ講和会議で、国際連盟の規約に「人種差別撤廃」を盛り込むよう提案します(大正8年、西暦1919年)。リシャール氏は感激し、人種差別撤廃運動に熱心に取り組みます。この提案は、国際連盟規約委員会の出席者16名中11人の賛成を得ましたが、アメリカやイギリスの反対により否決されてしまいました。リシャール氏はその後も、東洋思想の研究と伝導に努力されました。(続く)