No.84 大和民族成長の地として、日本列島が選ばれた理由

3 地理的優越(ちりてきゆうえつ、日本は国を建てた場所が優れている)

鳥は卵を産む場所を、獣(けもの)は子を産む場所を選びます。また農民は、野菜や草花の苗(なえ)を育てるときに、土がよく耕されている発芽しやすい場所を選びます。

それらの目的は、鳥や獣なら、卵や生まれたばかりの子が、しっかり成長しない前に食べられてしまわないためです。農民なら、苗が育つ前に雑草などに倒されないためです。

鳥や獣も、野菜や草花も、やがて成長し、それぞれこの世に生まれてきた意味を果たすことになるのですが、最初にその準備を万全にしようというわけです。

さて天照大御神は、孫のニニギの尊が降臨(こうりん)する場所として日本列島を選ばれました。大和民族(やまとみんぞく、日本民族のこと)が繁栄(はんえい)する場所を、大陸から離れた豊かで美しい日本列島に定められたのです。

そこには、世界全体を明るく照らすという大きな使命を与えられている日本人が、まだ十分成長・充実しないうちに、他の民族に踏みにじられたりしないようにという、大御神の願いがあったのです。

もしも大御神が間違ってしまい、大和民族が活動する場所を欧米やアジアの大陸の中に選んだとしたら、日本も他のアジアの国々と同じように、イギリスやフランス、ロシアなどの侵略を受けることになったでしょう。

ところが大御神は、遠い太古(たいこ、はるかな昔)にあって、いち早く今日の世界情勢(せかいじょうせい)を予想(よそう)されたのです。そして、日本列島の周囲の海が濠(ほり)となり、大波が壁(かべ)となることで、ここが最も安全で、しかも優れた地であることを察知され、大和民族が成長するべき場所に決められました。大御神の深いお考えに、心から感激するばかりです。(続く)