No.108 立て、立て、断固として立て!

我が国が抱える問題は、いろいろなところに積み重なり、今や空全体に満ち広がっている状態です。そのため国民は、塗炭(とたん、泥にまみれ火に焼かれること)の苦しみに悩まされています。その上、東洋の情勢は常に定まらず、日本の前途は憂慮(ゆうりょ)が深まるばかりです。

大きな事を成す者は、いちいち結果を心配したりしません。その集中力によって、成功も失敗も忘れているのです。現在の国情(こくじょう、国家の情勢)を見たとき、国を愛する者ならば、どうして成功するかどうかといった損得で行動を決められるでしょうか。そんな余裕はなく、ただ正義の一路を猛進するのみのはずです。

行け、行け、断固として行け! 鬼神(きしん、鬼や化け物)も必ず君を避けるに決まっています。

誠(まこと)であればいいのです。人生の表面的な大小は論じなくてかまいません。天下のあらゆる事は、ただ「断(だん、決定すること)」によって起こります。そして、どんなに大きな事も必死の断(ひっしのだん、命懸けの決断)によって定まるのです。

必死の断というものは、至誠(しせい、最高の誠)が心の奥深くに満ち、大義(たいぎ、これ以上ない正義)が胸にあふれるくらいにたまったときに下されるものです。至誠は天、大義は地にあたります。必死の断によって、天地がよく定まるというわけです。

立て、立て、断固として立て! 君が立たないでいて、君の愛する祖国は誰が守るのでしょうか。

いつかは死を迎える人生を何もしないで終えてしまうのは、男子の恥とするところです。お金を儲け、身分が高くなり、名誉を得たとしても、本当に為すべきを為していなければ、波に浮かんだ泡(あわ)のような人生にすぎません。

今自分が立たなければ、地域や故郷はダメになってしまいます。人から狂っていると笑われようが、奇人変人だとバカにされようが、我が道を邁進(まいしん)するのみです。そうしなければ愛する日本が亡びてしまうと思うとき、老人はますます勇み立ち、若者はいよいよ奮い立つはずです。

男女の違いもありません。一切を超越した偉大な勇猛心(ゆうもうしん)を抱いて、全国民を救済し、国の礎(いしずえ)を安定させるために、同志とともに奮起(ふんき)しましょう。(続く)