その132 四タイプの組み合わせで自己観照してみよう!

(1)の「主観+表観」は、自分が感じた事を軸に、目に見える世の中に向けて働き掛けていこうとするタイプです。自分を信じ、実力・実績を重視する、政治家・事業家などがそれです。

(2)の「客観+表観」は、人間や社会はこうあるべきだという最善の状態を定め、それを理性的に実現させようとするタイプです。規範や規則を決め、それを破る者に注意し取り締まろうとする、道徳家・法律家などがそれです。

(3)の「客観+裏観」は、世界の真実や真理を求め、事物の本質を知性的に分析・探究していくタイプです。研究に集中し成果を積み重ね、この世の本質を発見・把握していこうとする、科学者・哲学者などがそれです。

(4)の「主観+裏観」は、感性を生かしながら世俗を超えて生き、自己の内面を通して事物に向き合おうとするタイプです。宇宙と自己を結んだり、自然や人間が内に秘めている実相を掴もうとしたりする、宗教家・芸術家などがそれです。

そして、これら1~4のタイプにも、それぞれ陥り易い欠点があります。

(1)の「主観+表観タイプ」は、ワンマンで我が儘な覇者になりがちです。人を思い通りに動かさないと気が済みません。

(2)の「客観+表観タイプ」は、規則に外れる者を裁いてばかりいる“道徳小児病”になりがちです。なかなか人を許せません。

(3)の「客観+裏観タイプ」は、世間知らずの研究オタクになりがちです。周囲に人がいても、それに気付かないときがあります。

(4)の「主観+裏観タイプ」は、一般的な社会常識を超えた変わり者になりがちです。自分に甘く、人を許し過ぎる傾向があります。

なお、基本的に誰もが四タイプそれぞれの資質・素質を持っています。ですが、政治家や事業家は「主観+表観」を、道徳家・法律家は「客観+主観」を、科学者・哲学者は「客観+裏観」を、宗教家・芸術家は「主観+裏観」を強く働かせて、その役割を果たしています。実際には、科学者出身で政治家になったという人や、普段は法律家だが趣味で音楽を嗜(たしな)むといった人がいるのは勿論です。

但し、相容れないケースもあります。例えば道徳と宗教です。これらは「人の道」を説くことにおいて似ておりますが、道徳は理性で善悪を認識し、宗教は感性で信心を養います。また、道徳は客観的に裁くことを、宗教は主観的に許すことを、それぞれ要素として持っています。だから、熱心な道徳家にして、同時に高邁な宗教家という人は殆どおりません。

この四観もマトリックスで描くことが出来ます。縦軸の上が主観、下が裏観、横軸の右が主観、左が客観というふうにして、今の自分は四マスのどこに重心を掛けているのか、しっかり自己観照に生かしてくだされば幸いです。一番は、四観全てがバランスよく広がり、時と場に応じて的確に働く状態です。(続く)