その78 活動しつつ進化し、循環しつつ調和していくのが大宇宙の本質

この世界のあらゆるものが、変化し活動しています。止まっているように見える山々も、造山活動によって動いています。小は量子や原子から、大は太陽系や銀河系に至るまで、一切が活発に動いているのです。この変化活動こそ大宇宙の本質であり、動くことによって一切が進化発展していくわけです。

チャイナには、世界のあらゆる存在を木・火・土・金・水(もくかどこん(きん)すい)の五つの属性に分類して説明する五行説があります。木火土金水は、相手を育てたり(相生)抑えたり(相克)する関係にあります。抑える関係というのは、グーがチョキに勝ち、チョキがパーに勝ち、パーがグーに勝つというジャンケンの関係と同じで、それが三者ではなく五者で成り立っているものです。

五行説では、木は土に勝って芽を出し、土は水に勝ってその流れを変え、水は火に勝って炎を消し、火は金に勝って金属を精錬し、金(斧など)は木に勝ってそれを切り倒します。こうして、それぞれどれかに勝つものの、必ずどれかに負けます。要するに、定まった勝者はいません。

この五行説は、物事を分析したり分類したりする方法なのかというと、決してそういうわけではありません。分別して固定化するのが目的ではなく、絶え間なく変化する世界を、大局的に循環で捉えていくためのものなのです。

春夏秋冬の四季の巡りや、日の長さの変化、月の満ち欠けも循環です。自然界の働きに固定化されたものは無く、活動しつつ進化し、循環しつつ調和していくのが大宇宙の本質です。その変化や循環を大局的に掴むところに、東洋思想の偉大さと躍動感があるのです。

また、文明法則史学が明らかにした東西文明800年周期交代論も、文明の生成発展を波動曲線で捉えたものです。人類史も、活動しつつ進化し、循環しつつ調和していることが明らかにされています(東西二つの文明波による波動進化と循環調和)。(続く)