その104 議員や政治家に見る「これは危ないな」という五つのタイプ

筆者はこれまで、多くの議員や政治家志望者を見てきました。その中に、「これは危ないな」と思われるタイプが存在しています。

その第一は、情勢判断が不十分で、駆け引きを知らないまま突っ込んで行き、あっけなく落選する自爆タイプ。

第二は、当選後に地位を失わないことばかり考えていて、すっかり有力者に取り込まれてしまい、その操り人形と化していく本氣失墜タイプ。

第三は、短気ですぐ怒り、相手が挑発的に侮辱して来ていることにも気付かず(あるいは知っていながら)、猛反発を繰り返しては敵を次第に増やしていく困り者タイプ。

第四は、潔癖で私欲が薄いが、真っ直ぐ過ぎて(方便の)嘘が付けず、黙っていられないから知らないフリも出来ない。そのため、恥を忍べない分、なかなか器が大きくならない残念タイプ。

第五は、国民や市民への思い遣りが強過ぎ、その要望を聞いている内に振り回されていき、神経が疲れ切ってしまって、とうとう自らを辞職に追い込んでしまう自滅タイプ。

実は、これらは孫子・九変篇の最後に出てくる、将軍の五つの危険なタイプそのものです。

《孫子・九変篇その六》
「将軍には五つの危険がある。必死になると殺され、必ず生きようとすれば捕虜になり、短気は侮られ、清廉潔白だと恥を受け、人民を愛し過ぎると煩わしくなる。

およそこれら五つの事は、将軍の過ちであり、用兵にとって災いでしかない。軍隊を覆し、将軍を殺してしまうのは、必ずこの五つの危険によってである。よくよく察しなければならない。」

※原文のキーワード
必ず生きようとする…「必生」、短気…「忿速」、恥を受ける…「辱」、人民を愛する…「愛民」(続く)