No.98 宇宙の外は、どうなっているの?

宇宙は、時間と空間で構成されている

これ以上ない大きな形、それを「大象」といいます。老子は、「大きな象」は無形と同じだと語りました。大象が何であるかといえば、一番は勿論大宇宙です。大宇宙自身が宇宙における最大の存在であり、これ以上の「大きな象」と呼べるものは他にありません。

その宇宙は、高密度な原始状態から137億年前にビッグバンを起こし、膨張して成立したとされています。エネルギー密度の高い固まりであった原始宇宙が、ゆらぎを起こして爆発的にエネルギーが拡散したのです。そうして、エネルギーの届いたところまでが宇宙になりました。

エネルギーが有るということは、そこに変化や活動が起こります。変化し活動すれば、時間が刻まれ、空間が成り立つことになります。宇宙とは、まさに時間と空間で構成される存在なのです。

この「宇宙」という漢字ですが、「宇」は空間、「宙」は時間を意味しています。時空が宇宙の内容であるということを、宇宙という漢字自体が示しているのです。

大和言葉でも「マ」の一音が時空を表しており、間合いを取る、間取りを考えると言うときのマは空間、間に合う、束の間というときのマは時間を意味しています。そして、そのマの広がりが「アマ(天)」、すなわち宇宙ということになります。

宇宙は、形を認識出来ないくらい大きい

ところで、よく起こる疑問に「宇宙の外(そと)はどうなっているの?」というものがあります。結論を言えば、宇宙の外側には何もありません。無いということすら無い、というくらい何もありません。“風船”のように広がったところまでが宇宙であって、その外に出ることは不可能なのです。

宇宙が広がったところまでしか時間・空間が成立しておらず、要するに実在はそこまでです。観念的に「宇宙の外」とは言えても、時間も空間も、変化も活動も、何も無い“ところ”なのですから、そもそも出られるはずがありません。

もし出ようとしても、結局宇宙の“内側”を辿って(たどって)行くだけとなります。それだけ宇宙は大きいのであり、形を認識出来ないほど広がっています。だからこそ、「大きな象は無形」ということになるのだろうと筆者は解釈しております。この章の「無限大の方形は、隅角(ぐうかく)が無いかのようだ」という言葉にも通じています。(続く)