No.114 こんな程度の政治家では、転換期には全然役に立たない

当選回数を重ねるのが目標の大臣病

名誉といえば、大臣という名誉がどうしても欲しくて、その地位に就けるまで当選回数を重ねることを、第一目標にしている政治家が沢山いるようです。いわゆる大臣病に罹っている人たちです。当選回数を重ねること自体は立派なことですが、それはあくまでプロセスであって、政治家として生きることの目的ではないはずです。そういう議員の地元では、支持者たちが一人の政治家の名誉のために、何十年も応援し続けることになります。

衆議院議員に初当選したある青年が、「これから30年間宜しくお願いします」などと挨拶したという話を聞きました。その政治家の一番の希望は、年寄りになるまで地位を安泰に保ちたいということだったのです。支援者は、政治家が議員に“就職”し、さらに昇進するための踏み台にされてしまうのではないでしょうか。

結局そういう輩が、見返りとして、地元に利益誘導をする政治風土をつくってきたのです。社会秩序が成長期にあり、世界が安定している時代ならば、それでも十分間に合ったでしょう。ところが、文明や国家の基盤自体が変わる時代になりますと、その程度の政治家では全然役に立たなくなります。

罵詈雑言を浴び、酷ければ暗殺されて終わるのが改革者の人生

社会秩序が転換するときは、まず旧体制が破壊され、次に新体制の建設が起こります。最初に登場するのは旧体制の壊し屋ですが、この役は“短命”を覚悟しておかねばなりません。やるべき破壊をし終えたら、さっと身を引くのが壊し役の指導者の生き方となります。

その理由は、改革というものが多くの人たちの恨みを買うところにあります。旧体制の腐敗は既得権益の中にあり、それを壊すのですから恨まれて当然です。そもそも、万人に喜ばれる改革なんて、この世には存在しません。同時代の人たちから罵詈雑言を浴び、酷ければ暗殺されて終わるのが改革者の人生です。歴史を見れば、そのことがよく分かります。

国民の希望を受けて起こされた政変や革命も、民衆の期待した通りには進まないのが普通です。歓呼の声に包まれるのは最初の内だけで、たちまち新体制の内部に対立が起こり、激しい粛正が行われるようになります。政変後も思うように生活がよくならない現実に国民は失望し、容赦なく不満の矛先が指導者に向けられてまいります。(続く)